,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, 風邪のお話!,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,


かぜは、口、鼻から肺までの空気の通リ道である呼吸器が、微生物や寒さの刺激を受けた事により、様々な反応を起こした状態・・・急性炎
症・・・をいい、従ってかぜは実は一つの病気ではなく、呼吸器を中心とした、概ね急性の
上気道の炎症で、普通の感冒とインフルエンザなどを含めて所謂「かぜ症候群」とよく呼ばれます。ごく軽いかぜを含めると、人は1年間に平均
6回くらいかぜを引くと言う統計もあります。呼吸器は四六時中、外気に接しています
から、トラブルが多くなるのも無理からぬ話かもしれません。

風邪の原因

かぜは寒さやアレルギー反応で起こる事もありますが、かぜは多くの場合、病原性微生物・・・病原体・・・ウイルス、マイコプラズマ、細菌、クラ
ミジア等の感染が原因ですが、しかしその大部分、80〜90%はウイルス・・・かぜウイルス・・・の感染による物ですが、かぜの病原のウイルス
はインフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、ライノウイルス、アデノウイルス、コロナウイルス、RSウイルス、コクサッキ−ウイル
ス、エコーウイルス、レオウイルス等、細かく分類すると9種類200種近くにもなるといわれています。身体にはウイルスに感染するとその免疫
ができるのですが、免疫はいつまでも残っている物ではなく、またウイルスには多数の型があり、同じウイルスでも型が違うと免疫は十分には
働きません。従って何度もかかるのと、ひくたび症状が違うのはそのためだと考えられます。

かぜの感染経路

かぜは人から人への接触でうつります。引いている人の、たん、咳、鼻水、くしゃみ等はたくさんのウイルスを含んでおり、空気中に撒き散らさ
れて漂います。吸い込まれれば殆どが鼻の粘膜などにくっつき、ウイルスは粘膜にある感染防御機構と戦い、勝てば粘膜の細胞の中に入り込
み増殖して、やがて細胞内を埋め尽くし細胞を破壊します。一方身体は・・・炎症・・・で対向します。これが急性鼻炎で、感染がおくに進むにつ
れ、咽頭炎、喉頭炎、気管支炎、肺炎などが起こります。

お馴染みマスクは咳やくしゃみの飛まつを大量に吸い込むのを防いだり、気道の温度と湿度を上げて細胞の機能を高める効果もありまが、感
染予防としての効果は不十分で十二分な期待はできませんが、人に移さないための・・・咳エチケット・・・として心得るべきものでしょう。特に手
から手を経て感染するというルートが一番重要視されています。また予防にはうがいも重要視されますが、その効果も疑問で、欧米ではあまり
重要視されていません。従って忘れてならない一番がこの手洗いであり、児童のかぜウイルスの感染には主役を果たしています。特に乳幼児
や高齢者や病人などはかぜにたいする抵抗力が弱く、なるべくかぜをひいている人には近ずけないよう工夫しましょう。

また高齢者や呼吸器の病気を持っている人,リウマチなどでステロイドや免疫抑制剤を服用している人、癌や心臓病など重い病気にかかってい
る人等は肺炎などの合併症にかかりやすいので注意が必要です。特に風邪の一種であるインフルエンザからは肺炎を併発しやすいので要注
意です。インフルエンザワクチンや、肺炎球菌ワクチンで積極的に予防しましょう。

また、風邪をひく人とひかない人の違いは免疫力の差にあります。免疫力を下げる要素には、過労、睡眠不足、栄養のアンバランス、飲酒など
や、又身体が冷えると免疫力が下がり、又冷たい空気を吸い込むと、気道の細胞のウイルスや細菌を排除する機能が低下します。風邪の予防
や治療には身体を温め、栄養をつけ、安静にしてよく眠るのが良いのはこのためです。

かぜの合併症

中耳炎、副鼻腔炎、などが一般的ですが、最も注意を要するのが肺炎です。肺炎は、ウイルスによるかぜで抵抗力の弱ったところに、細菌・・・ブ
ドウ球菌、インフルエンザカン菌、肺炎球菌、連鎖球菌・・・が感染して発症しますがインフルエンザによる死亡の8割は肺炎が原因なのです。

その他、筋炎、心筋炎、また神経系の合併症・・・ライ症候群、脳症、ギランバレー症候群、急性小脳失調症、脊髄炎、多発神経炎、髄膜炎・・・
等もあり、また、うっ血性心不全や心筋症などの慢性疾患が悪化する事もあります。だから「かぜは万病のもと」等ともいわれる所以なので、け
して侮ってはいけません。

かぜの病型

かぜの症状は様々です。従って全身症状の有無、呼吸器症状は何が中心かと言う事で、8つの病型に分けられます。主な病原体による分類で
は・・・

インフルエンザ:インフルエンザウイルス
普通感冒:全てのかぜのウイルス、マイコプラズマ
咽頭炎:全てのかぜのウイルス、マイコプラズマ、細菌・・連鎖球菌
咽頭結膜炎:アデノウイルス
クループ:パラインフルエンザ・インフルエンザウイルス
気管支炎:マイコプラズマ、インフルエンザ、パラインフルエンザ、RSウイルス、
  コクサッキ−・エコー ウイルス、細菌・・連鎖球菌
異型肺炎:マイコプラズマ、インフルエンザ、パラインフルエンザ、RSウイルス、コクサッキ−・エコーウイルス
肺炎:インフルエンザ、パラインフルエンザ、RSウイルス、コクサッキ−・エコーウイルス、細菌・・・連鎖球菌

かぜ肺炎

肺炎の多くは肺炎球菌、肺炎かん菌等の細菌の感染によるものです。その他ウイルス、真菌、マイコプラズマ等が原因となる事も有ります。
かぜ(上気道感染)の症状に続いて悪寒、高熱、せき、たん(血痰、サビ色痰、膿のような痰)、胸痛等があり、重症例では呼吸困難や高度の脱
力感等が現われます。

マイコプラズマ肺炎は、細菌より小さく、ウイルスよりやや大きいマイコプラズマという病原体が引き起こす異型肺炎で、咽喉の痛み、38度前
後の発熱、激しい乾いた咳、胸痛等があらわれます。潜伏期間が2〜3週間と比較的長く、感染力も強くない為、爆発的に流行する事はありませ
んが、約4年毎に流行し、時として、重い合併症を起こす事がありす。かぜの経過中にこれらの肺炎、異型肺炎等を併発する事もまれではありま
せん。何れも場合も早期の治療が必要です。

インフルエンザかぜ(普通感冒)

インフルエンザは、健康に影響を与えるおそれがある感染症のひとつとして、法律で「五類感染症」に定められています。感染してから症状の
出るまでの潜伏期間は二日前後で、日本では主に空気の乾燥する12月から3月にかけて流行します。

インフルエンザの原因はインフルエンザウイルスA、B、CですがC型は症状も軽く流行も目立ちませんがA型とB型・・特にA型・・は症状も強く、
世界的に流行して命にかかわることも珍しくありません。ソ連型、香港型というのはA型のインフルエンザウイルスで、交互に流行が見られます。

またかぜとは原因となるウイルスの種類が異なり、通常のかぜはのどや鼻に症状が現れるのに対し、インフルエンザは急に38〜40度の高熱
がでるのが特徴で、倦怠感、筋肉痛、関節痛などの全身症状も強く、これらの激しい症状は通常5日間位続くことが多いようです。また、インフ
ルエンザが怖いのは、気管支炎や肺炎を併発しやすく、重症化すると脳炎や心不全を起こすこともあり、体力のない高齢者や乳幼児などは命
にかかわるこ
ともあります。それは65歳以上を中心に罹患者の1%が肺炎を合併するからです。

インフルエンザは突如、強烈な流行が発生することが特徴で、1918年3月「スペインかぜ」、1957年4月「アジアかぜ」、1968年6月「香港
かぜ」、1977年5月「ソ連かぜ」等と呼ばれ世界的に大流行し多くの死者を出したインフルエンザもあります。発症したらウイルスがまだ増殖
しきらない48時間以内の受診なら抗ウイルス薬が有効で症状も軽くで済むと考えられています。                 恐怖の  
型インフルエンザ

SARS(Severe Acute Respiratory Syndrome)

「重症急性呼吸器症候群」と呼ばれる新しく現れた感染症で、主な症状としては、38度以上の発熱など初期症状がインフルエンザによく似てい
ますが、数日たつと急に、痰が少なく乾いた咳、息切れ、呼吸困難などで、胸部レントゲン写真で肺炎等の所見が見られます。また、頭痛、悪
寒戦慄、食欲不振、全身倦怠感、下痢、意識混濁などの症状がみられることもあります。流行地への旅行、あるいは発症した人への接触等も
目安となりま
す。初期症状がインフルエンザとよく似ているため、混同しないことが肝要です。わが国でも2003年に死亡率が10%と高率なため話題騒然
となったこともあります。

感染性胃腸炎

感冒性胃腸炎、感冒性消化不良症とも呼びますが、小型球形ウイルス(SRSV)による食中毒ということで、最近ノロウイルスが有名になりまし
たが、感染すると嘔吐、下痢、腹痛、発熱、等の症状が出ますが、健康な人なら重症になることはあまりありません。牡蠣などを初めとする二枚
貝の生食が主な原因の一つとして知られています。人の腸内で増えたウイルスが生活廃水に流れて、海に住む貝類が取り込んで蓄積すると推
測されています。このため冬に食中毒を起こすのが特徴ですが、夏場にも同ウイルスによる食中毒が見られるのは、人の腸内で生きつずけた
ウイルスが、外に出て、人の手を介して感染が広がるからと言われています。同ウイルスが原因と解った食中毒の内、半分以上は原因食品が
特定されていません。更に食べ物以外でも広まり、感染性胃腸炎を引き起こすこともあります。集団感染を起こすことも多く、まずよく手洗いをす
ることが大切です。小型球形ウイルスに限らず、食中毒の予防は、原因となる菌を、付けない、増やさない、殺してしまう、の3つがポイントとな
ります。

さてかぜをひいたら・・・まず安静を心がけましょう。病気には何といっても安静が一番大切です。あまり無理をしないで、かぜで熱が出て咳がひ
どいとか下痢をするとかいうことがあったら「風邪休み」を心がけてください。また軽いうちに早めに手当てをすることがかぜの心得として最も大
切です。何といっても栄養、休養、睡眠が避けて通れない大切な基本です。

部屋の換気に努めましょう。清潔な空気を入れるとともに、外気と部屋の中との温度差が大きくなり過ぎないように適度の換気と保温・・・18〜
20度、保湿・・60〜70%に気配りしましょう。特に乾燥はインフルエンザウイルスの好むところで、湿度で30%で最も増殖する為でもあります。

熱のあるときは熱の為消化能力が低下しますが、新陳代謝は普段より活発ですから、栄養価が高く、消化吸収の良い食事に心がける。食欲の
無い時には、食べやすく、咽喉ごしのよい、そして栄養価の高い物を摂るようにしましょう。また熱や下痢等のために、体の水分が失われていま
すから、十分な水分、お茶等の補給を忘れてはなりません。

かぜにはビタミンCが良いとよく言われています。ビタミンCはかぜに対する抵抗力を強める?といわれていますし、ウイルスの活動を弱める働
きを持っているという説もあります。ビタミンCを多く含んでいる新鮮な野菜や果物を十分に摂るといいでしょう。

熱のあるときは入浴は体力を消耗させるので避けましょう。軽い鼻かぜ程度なら入り寝して体を温めるのも良いでしょうが湯冷めには十分ご用
心を。寝汗をかいたら直ぐに肌着を取り替えましょう。寒い冬には、着替えの肌着をあらかじめ温めておく用心も大切です。一般のマスクにはウイ
ルス等の侵入を防ぎ予防する効果は殆どありませんが、しかし吸い込む空気を暖めて適度に湿らせて、のどを寒冷刺激等から守る効果はあ
ります。また咳
やくしゃみをしてかぜウイルスを周囲に撒き散らすのをとめる効果もありますから、かぜをひいたらマスクをするのは「咳エチケット」!として大
切な身だしなみの一つでしょう。他人にうつさないための「咳エチケット」!としてのマスクの着用を是非普及させたいものです!

「かぜは万病のもと」と昔から言われているように、かぜを決して馬鹿にしてはいけません。かぜをこじらせると厄介ですし、かぜと思っていたの
が実はかぜでなく、もっと重大な病気の初期症状であったりすることもあるからです。また体の抵抗力が弱っているため肺炎などの二次感染を
引き起こす事もまれではありません。とにかく早めの手当てが大切です。かぜで来院される患者さんの中には自分でかぜと自己診断して薬だけ
もらえばよいとの人もいますが、そうしたせっかちな人ほど無理をしがちで、また医者通いも一回きりといった人が多いようですが、でも、病気が
十分治りきらないうちに途中で治療を中止するのは良くありません。”尻切れトンボ”にならないように最後まできっちり治療してください。仕事を
休めず無理していたら、続けて別のウイルスの風にかかってしまうと言うことも多く、かぜは暖かくして休養が一番とわかっていながらついつい
それができず、毎年風邪が大流行する現代日本のこの実情は情けない限りです。今夜くらいは早めに眠り休養に心がけましょう。

かぜ薬の効果・・・現在のところウイルスに有効な薬は早期(ウイルスがまだ増殖しきらない発症から48時間以内)のA型B型インフルエンザに
有効な物しか有りません。したがって熱を下げ、頭痛を和らげる解熱鎮痛剤、感染に伴う炎症を和らげる抗炎症剤、咳を静める鎮咳剤、痰を排
出しやすくする去痰剤等が症状により使用されます。こうしたかぜの有害で不愉快な症状を改善するのがかぜ薬の役割で、これを対症療法と
呼んでいます。従って風邪薬は症状を抑えますが、治す効果があるのではなく、治すのは自分の免疫力なのです。ウイルス以外の病原体で引
き起こされた物には抗生物質が有効です。また、かぜは万病のもと、といわれているように、二次感染や色んな余病を併発しやすく、その予防
と治療のために抗生物質製剤が用いられています。

かぜの予防

簡単に出来ること:空気中にはウイルスなどを含む細かい粒子が浮かんでいて、特に人ごみの多い込み合った場所などや、かぜを引いた人
のいる部屋などには、ウイルスが高濃度で漂っていますからなるべく避けるべきです。

罹患者が休んでいる部屋では湿度を60〜70%に保つと、ウイルスの増殖が抑えられ、呼吸器の抵抗力を保つ事にもなり、感染を少なくする事
が出来ます。

頻回!な手洗いは予防効果がありますが、うがいは手っ取り早く頻回に出来にくい点で予防効果は疑問視される向きもあり、何よりも体調を整
えて免疫力を高く保つことです。生活の乱れ・・睡眠不足、栄養不足、気の緩み・・や、強すぎる精神的ストレスがないようにしましょう。女性は整
理中のホルモンの関係でかぜを引きやすくなるとも言われていますので用心しましょう。

ワクチン:ワクチンとはウイルスの一部を身体に入れて免疫を作らせ、本当のウイルスがやってきた時に、その免疫でやっつけてしまうという
ものです。現在のところ、かぜウイルスではインフルエンザウイルスにだけワクチンが開発されています。流行の前にワクチンをしておけば、必
ず感染を防げるというものではありませんが、感染しても症状が軽くで済み、重症化したり、重い合併症の危険が少なくなります。

特に免疫力の低い高齢者や乳幼児や慢性の基礎疾患などを持つ人や集団生活が流行
の温床となる幼少児などにとっては有効な予防法です。

*重症になりやすい人

呼吸器疾患を持つ人:気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、肺気腫、気管支拡張症、 
 びまん性汎細気管支炎など
心臓疾患を持つ人:うっ血性心不全、弁膜症、狭心症など
腎臓疾患を持つ人:慢性腎不全、透析患者、腎移植など
代謝性疾患を持つ人:糖尿病、アジソン病など
免疫能力が低下している人:免疫不全状態など
お疲れ様です? ここらで一寸一服 コーヒーブレイク!     何といっても食べる事が一番!   美味しい食事にご招待いたしましょう!       

かぜにピッタリな献立!はいかが?

高カロリーで消化が良くてしかもビタミンCも豊富で水分も十二分に取れるもの、食欲を刺激して新陳代謝を盛んにするもの、発汗を促して熱を
下げる物などが好適です。

*煮込みうどん・鍋焼きうどん

肉や野菜やしいたけ、卵、かまぼこ、海老天など具をたっぷりと入れて、少し硬めにゆでた腰の強い太目のうどんと一緒に煮込みます。味噌仕
立て、しょうゆ味、どちらでも一人前を土鍋で煮込み、ゆずの皮でも刻めばもうあつあつの鍋焼きうどんの一級品の出来上がりです!

*おじや・うめぼし汁

ご飯とだしでおかゆを作り、卵、かき、かまぼこの細ぎり、三つ葉などを加えたおじや。うめぼしを焼いて、それに白ねぎにニラやニンニク入りの
熱い味噌汁を注いだうめぼし汁は・・・俗に”医者殺し”とも言われるくらい。

*シチュー・グラタン

牛肉、ジャガイモ、にんじん、たまねぎ等を弱火で長時間に込んだビーフシチュー大きく切った野菜と牛肉をトマトとピーツでじっくり煮込んだロ
シア風ボルシチホワイトソースで作るクリームシチューグラタンはオーブンを使って、マカロニと鶏肉のチキングラタンの他色々!

*たまご酒の作り方

1)たまご一個、砂糖小匙1〜2杯を小鍋に入れてよく混ぜる
2)熱燗の清酒1カップをすこしずつ注ぎながら良くかき混ぜる
3)小鍋のまま熱湯に入れ、木じゃくでかき回しながら沸騰させる
4)アルコールに弱い人は、煮立てたたまご酒からアルコールの匂いがしたら、マッチ、
  ライター等で火をいれてアルコールを飛ばした「たまご酒」を是非ひどうぞ!
                                          お大事に!
 これがすべてではありません。十二分にご理解いただき誤解なきようお願いいたします。